使魂手記(11)

年月日

出神

 十月末、孫二人を連れて海仙界にと行った。その時彼等とは手をつながず、三人別々で一緒に飛行して行った。
 彼等はもう自分で出神出来るようになっていた。海仙界に入り三人で小童君にごあいさつをし、それより我々三人に一人ずつ、丹薬と仙書とを賜り、丹薬はその場で呑み下した。
 数日して家内が私にこういう事があったと申す。それは孫の家に入る時に孫がママに「おばあちゃんが来るから、玄関のカギを開いて」と言ったのであり、するとすぐに家内が家に現れたのでビックリしたとママは言っていた。家内は私に「孫に何か教えたの」かと聞いてきたが、いや俺は何も知らないよと言った。

出神、南天神界

 十一月十二日夜、南天神界に行こうと思い立ち、出神して行った。大体、百光年を一応の目安として計っている。
 当然私には宇宙の距離計などなく、あくまで自分の体内時計のカンである。百光年のあたりでまだ着かないのかと不思議に思った。それは清水元斎主の書かれた神仙道誌では北天神界は四十光年、光のスピードで四十年かかるとのっていたからであり、もしかして私の体内距離計が狂ってしまったのかと思い自信をなくしたので、そこからは計る事をやめて、そのまま南天神界をめざした。

 その界に入る時には、青真小童君にお仕えする水位派神仙道第五代斎主であり、蓬莱海仙界の仙官及び神集岳神界の仙官であるとご報告を申しあげて中に入った。向こうに着いたとして誰でもその界に入れる物ではないのであります。
 帰ってから気になったので南天神界の距離をネットで調べると、約三百光年であった。ちなみに北天神界の距離は四百二十光年であり、清水元斎主の書かれた物とは約十倍の差があった。宇宙には今まで行ったのは十回にもみたなかったので、すこぶる自信がなかつた。

 北天神界には直接には行った事がなく、ただ蘭満殿真形図を使って北天神界の蘭満殿に行ったのみであった。
 銀河の大きさは我々が住んでいる太陽系、天の川銀河の直径は十万光年くらい、すぐ隣にある地球からアンドロメダ銀河の距離は地球から約二三九万光年離れている。太陽みたいな恒星が数千億単位で集まった超巨大な星の集団であり、その直径は実に二十万光年以上になる。ここにはまだ行った事がない。