使魂手記(3)

 今年(壬辰年)の四月ごろ、万霊神岳神界に二回出神、使魂して入った。一回目は万霊神岳のはしの山のふもとより入った。この界は神集岳よりもはるかに人が多かった。この界は山が多くつらなり合って出来ている世界であり、その山の下には大きなトンネルがあってそれぞれの界とつながっており、そこには動く歩道みたいのがあって、それに乗れば行く目的地に到達出来る。
 万霊神岳は人種のルツボであり、中にはターバンを頭に巻いている中近東の人達もみかけた。日本人、中国人だけとか思うのは大きな勘違いである。そしてそのそれぞれの界に入るには係の人に通行証みたいのを見せて通してもらっていた。私の場合は係の者が私を見て、少しビックリしてそして顔パスで通してくれた。上に上がるとそこには大きな部屋があり、よくテレビで見る中国の人民会堂みたいな大きな部屋よりも数倍はあると思われる全て石づくりの部屋であり、天井もまた石づくりで誠に壮観であった。そして外を見ると山々がつらなりあっており、その所々に建物が存在していた。

 二回目は万霊神岳のほぼ中央の所、空中よりおりたち、そこで仙官に出会った。仙官は私の事も当然のように御存じであり、人間界の服を脱いでここでの服に着替えるようにと申された。別の仙官の人がおりたたんだ服を持ってこられたのでそれを着た。それは仙官の服であり、薄い青で絹みたいな感じで高そうな感じであった。その仙官より万霊神岳の仕組み等を詳しくお聞きした。その仙官は私に「こう言う界がある。私が案内する」と言う。ここは神集岳ではない。そこで私と二人向き合ったままで空中に真上に飛び上がってその界にまで行った。