玄功・座功修練記(会員C)

 今年の五月に座る気功を習いました。今まで色々な気功を習っていて、それなりの効果はあるのですが、骨格のゆがみ、特に左肩の脱落が治らず、それを解決しないと何をしてもうまくいかず困っていました。そんな訳で先生の説明を聞いて、これならうまく行くかもしれないと思い習い始めました。最初五分ぐらいしか出来ず、肩がこったり頭痛がしたりしましたが、なんとなく感じが良かったのでこれなら治るかもしれないと思いました。

 座る事によって仙骨をととのえるような感じがあり、立って行なう気功のようにあいまいな姿勢ではなく、きっちり姿勢をきめる事が出来、気持ちの迷いがなく不安がないと言うのがたいへん気に入りました。
 始めて一、二カ月は肩がこったり調子の悪い事もありましたが、確実に腰のゆがみが治るのを実感し、思った通り立てば座骨を調えるのはむずかしいが、座る事によって矯正出来ると言うのはなるほどと思いました。

 五カ月ぐらいから効果がはっきり出てきました。私の場合はたいへん骨格のゆがみがあったので、時間がかかったのだと思います。しかし心臓に関しては、明くる日にははっきり効果が出て、重い物を持って階段を上っても息切れする事がなくなりました。もちろん肩のゆがみも完全ではないですがすぐに効果があり、確実に治って行くという実感がありました。

 今では小走りで上がれるようになり、しゃがんだところから一気に立ち上がっても何かバネでもついているような感じがします。とにかく腹がへらない、食欲がないのに気力が出て妙な感じです。最近では朝は完全元気状態で年を感じません。今、仕事はとてもハードで気も使い若い時よりも目いっぱい働いているにもかかわらず、いいのかと思うほど気力があり、十一月に入っても朝九時から夜六時半まで半そでで仕事をしています。あまり寒さを感じなくなりました。

 まず先生からイスに座って行なう気功であると言われた時から、これは何かいい作用があるなと感じましたが、やはりその通りでした。立って行なう気功は体が完全でしかも完全にうまくやれば良いのですが、そんな人はあまりいません。座ってやれば直接骨盤をととのえるので確実に作用があります。

 私の場合は半年かかりました。それに骨盤内の臓器各部分にもかなり変化がみられます。それ以上に中心、丹田、仙骨に作用があり、奥の深い所に何かわからないききめがあるように患います。やはり仙術の気功だからでしょうか。しかし本来この気功は座りながらにして足腰と心臓を鍛え、年をとることによるつぼの閉じるのを開く仙術の気功との事であります。

玄功・座功の作用(竹川 注)

一、五臓六腑の病濁気を清除する。
二、労宮・屑井・湧泉の三大秘穴を賞通する。全身の霊気を急速に集め広めて、たゆまなく出るようにするのであり、ただこの三穴(ツボ)を同時に修練してこそ此の効果があり。
三、この修練は符術・法術を会得し、その力を増すための必修なる行法なり。

 陰陽二斬の武術気功を行って腹に熱気が出てきて、それよりフトンをかぶって寝た折りに自分の熱気のためについフトンをはずしてしまい、ついついカゼを引くようになるが、この玄功・座功を行えば肺は極端に強くなり、例えカゼをひいたとしてもその日にこれを行えば良くなり、次の日またこれを行えば完壁に治るものである。カゼで寝込むという事はなくなるのである。
 また足の力も強くなり自然と速く歩けるようにもなり、精力・性力も強くなるものである。内家武術に於いてもこの労宮・肩井・湧泉のツボの開通を非常に重要視するものである。