渾元球第二段階について(会員O)

年月日

 渾元球二十キロを用いての修業について報告させていただきます。

 十キロの渾元球を各動作百六十~百七十回を連続で一時間、休まずに行えるようになり、重さを感じなくなったので、二十キロの修業に移りました。十キロは約九か月間修業を行ないました。

 初めて二十キロを持ったときは、十キロとの違いが大きくてビックリしました。本当に八十回出来るのかと思いましたが、体が慣れてくるもので、七か月位でなんとか八十回行なう事が出来るようになりました。

 このときはすごくキツイのを精神力で耐え抜き、続けていきました。しばらくはその状態で修業を行なっていましたが、頭部や背中に吹き出物が出てきて不思議だと思い、コーヒー等の刺激物等を止めたりしていましたが、あまり状態は改善しないで、皮膚の感覚がものすごく敏感になってきました。そして、しばらくしてウソのように、ふき出モノや皮膚の違和感が全快して跡も消えて楽になりました。

 その時は八十回で動作を行なうのが、かなり楽になっていました。これは自分の持っている力以上の力を無理に出していたからではなかったかと気がつきました。

 話はそれますが、大山倍達先生が十円玉を指で曲げると体じゅうに、ふき出モノが出たと言う話を思い出しました。電話で先生に話したところ、そういうやり方はよくないと注意を受けました。

 それで二週間ほど前から、三十キロで修業を行なった際には、無理をしないという事を第一にキツすぎず、楽すぎずということを心かけて行なっております。

 最初の動作は二十回行なった後は、呼吸を整えて休みを入れてから、次の動作に移るようにしています。型によって無理のない回数を行なっていますが、力というのは自然に湧いてくるもので、無理に出そうとしなくても良いのだと気付きました。

 現在は最初の型が二十回、次の水平の型が五十回、前後の型が三十回、顔のあたりで回す型が四十回、U型が二十回、下腹を回転させる型が五十回を行なっております。また、型と型との間には休みを入れて、呼吸が整ってから行なうように注意しております。

 効果としては下腹に重い固まりが入ったように感じられ、丹田が強くなり、全身が更に強化されたようです。やはり武術の実力は丹田力の強さで決まるのだとわかります。

 約一か月程前に昔の空手の組織から試合の観客として招待されましたので行ってきました。その中に先輩で現在もウエイトトレーニングで鍛えていて、ベンチプレス百五十キロ、スクワット二百キロを上げる(これは二百キロのバーベルをかついでしゃがみ、立ち上がるところまでが一回である)現役時代も実力者だった人と腕相撲をしてみました。

 この時は二十キロの渾元球を約1年半修業している状態で、二十キロで百五十キロにどの程度対応出来るのかと試してみるのも良いかと思いました。向こうが力をいれてきたので受けてみると、さほどでもなく、しばらくして反撃すると、スジが痛いと言って手を放してきました。

 やはり、渾元球の鍛練はすごいものでした。先生の言うとおり、体の芯から鍛えられるもので、ずっと続けてゆきたいと思います。

 また、余談ですが会場で試合の取材にきていた空手雑誌の方から、すごい鍛えた体をしていますね!と言われて、昔の極真時代の話と修業についてインタビューを受けました。

 修業内容をあまり詳しくは話せないので、簡単に中国武術の修業を一日五~六時間、型と重りを使った稽古をやっていると答えるとビックリしていました。いろんな空手家を取材していても、こんなに鍛え抜いた体は見たことがないと言ってました。

 やはり竹川先生から学んだ修業は一般の武術、格闘技とはレベルが違うと感じました。また、一日の修業は大変ですが、続けられるのは先生との気線が通じているからだと思います。

 最初の頃は修業が終わると体じゅうが痛くて、明日は無理かなと思っても、一晩休んだら完全に回復しています。また、目覚ましをかけないで寝ていますが、朝になると誰かが起こしに来るように感じ、寝過ごして修業時間が少なくなることもありませんでした。

 この調子で今後も修業を続けてゆきたいと思いますので、御指導よろしくお願いします。ありがとうございました。

追伸、他に渾元球修練の成果としては九九神功(洗髄功の事)を行なった際、以前は陰部で吊り上げる感覚でしたが、丹田力が強くなってからは陰部ではなく、直接、下腹の丹田球が吊り上げる感覚になり、更に重量も増やしても軽く上がるようになりました。やはり丹田の重要性を感じました。

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