武当派秘伝功法

年月日

神仙道体験談

 二〇一一年七月に口伝「茅山術」を東洋書院より出したが、この本の中にこの体験談を入れるつもりであったが、東洋書院はこの原稿を入れず、ここに発表するものであります。


 二〇〇九年八月八日送信、出版社担当者さま、竹川先生から言われてメール致しました。神仙道体験談の原稿です。

 高野山で日本の真言密教を学んでいる○○です。神仙道といっても寺では知っている人は皆無で、殆ど知られていないようです。神道系だからでしょうか。(ちなみに彼はお寺関係者ではなく、関東より関西にやってきた変わり者であり、高野山の事は余り知らなかって、そして高野山大学にと入った)

 ちなみに日本密教には数十日籠る修行があります。冬には温度がマイナスになるという道場で、修行道場にはストーブはないとのことですので、以前籠る前に竹川先生に武当派の秘伝の功法を授けていただきました。それは道士が山に入る時に厳しい寒さや暑さから身を守るための法です。既に武術気功などもやっていましたが、寒さ対策用に習ったのです。この法は零下四十度までは体は動け死なない法であります。

 家で練習してから寝ると、体が異常に熱くなるため布団を蹴飛ばしてしまい、朝になって寒くて目が覚めるといった事を繰り返していました。一回練習すると、だいたい十時間ほどは体の熱が持続するように思いました。
 それで修行に入ったわけですが、修行道場はかなり寒く、水はことごとく凍り、金属製の仏器に触ったら手にくっついた事もあります。雪は積もり、雑巾も干した状態で固まっており、拭いたそばから凍ったこともありました。しかも水で拭かなければならず、手が冷えて大変でした。

 行に入るまえは裸で冷たい水を全身にかぶらなければならず、体が冷えた状態で冷凍庫のように冷えた道場で何時間も修行するのです。みな手足が霜焼けやアカギレ、凍傷になり、耳などは皮膚が破れて血が流れ、それを繰り返すので耳全体がカサブタだらけになるといった有様です。
 中にはそれで耳が変形してしまったり、手が霜焼けの為にグロープのようになってパンパンになり、さらに皮膚が破れて膿が出ている状態の人もいました。同室の人は食事の時に、寒さの為感覚がなかなか戻らず、箸も持てないような状況になっていました。

 しかし私は霜焼けにもアカギレにも凍傷にもならず、耳も平気でした。修行生活では時間に追われ、ゆっくりと功法をやっている時間が全くなく、どうしようかと思いましたが、寝る前に布団に入った状態で貫気法だけでもやって寝ていたのです。貫気法をやると、熱いお湯のような流れが手足の末端まで流れていくような感覚があり、極寒の中でも短時間で気が充実し内部が暖まる感じになります。

 修行して何日かたつと、他の人が寒いと言っている時と自分が寒いと感じている時とに差があることに気がつきました。私も寒いことは寒いのですが、他の人ほど寒いとは感じていないようでした。日本の密教には、仙道のような呼吸法や動作を用いた修行法がなく、呼吸法は『阿字観」と呼ばれる瞑想法でいくつか用いますが、仙道のように内気を充実させたり、熱を発生させたりというものは存在せず、体を整えたりする高度な導引のようなものはありません。

 また、印を組み真言を唱え佛をイメージするのですが、気という概念はないようで、寒さに対しては根性で乗り切るしかありません。その為に、真面目に修行したはいいが、寒さを乗り切る具体的な法が無い為に、根性で我慢して体を壊したりしてしまうケースもあるようです。チベット密教には気功やクンダリーニヨガのようなものも伝わっているようですが、日本でそこまで教えているところはないようです。

 竹川先生によると、中国のチベット密教では呼吸法などをきっちりやってから印や真言を習うとのことですが、体が出来ていないと修行どころではなくなってしまうなと感じた次第です。

古天狗我善坊なる者

 この記事は会報としてみんなに渡したものであり、ネットでは出していなかった。それをこの記事を著作権違反をして勝手に「小天狗我善坊の実践開運霊法入門」というペーパーバックとして出していたのが古天狗我善坊なる人物である。
 この記事のほかに「40,神仙道ズッコケ物語」の内容も会報に出していたもの( 紫龍仙について の記事)を無断で出していたものである。


186,密教大学の修行体験

 密教の大学に通う者です。密教の大学だけあって図書館にはたくさんの密教関係の書物がありますが、神仙道関係の書物はまったくありません。神仙道のことを知っている人は皆無でまったく知られていません。知っているのは神道レベルのことばかりです。密教の大学なので本物の密教修行が出来ます。

 一年間に数十日の修行を何回もして合計で百日の修行をすると単位が取れます。冬にはマイナス十五度位になります。修行道場にはストーブなどの暖房器具は当然ありません。本堂や修業道場は日陰にあるので異常な寒さです。水はことごとく凍り、金属製の佛器に触ると手にくっついてしまうほどです。雪は積もり、池は凍り、ぞうきんは干した状態で固まっています。拭いた瞬間に凍ってしまう事もありました。水で拭かなければならないので手の感覚は異常な状態です。

 修行に入る前には毎朝冷たい水を何十杯も全身にかぶります。体が冷えた状態で冷凍庫のように冷えた道場で何時間も修業をするのです。皆手足が霜焼け、あかぎれ、凍傷になり、耳などは皮膚が破れて血が噴き出しそれを何回も繰り返すので耳全体がかさぶただらけの状態になる有り様です。耳が変形したり手が霜焼けのため野球のグローブのようになったり皮膚が破れて膿みが出ている仲間もいました。食事の時は寒さのため感覚が戻らず箸も持てない仲間もいました。

 日本の密教には仙道のような呼吸法や内気を充実させたり、熱を発生させたりする気功などはありません。体を整えたりする導引法などもないのです。印を結び真言を唱えホトケを観想することはしますが「気」という概念はありません。寒さに対してはド根性で乗り切るしかないのです。その為マジメに修行した者ほど体を壊してしまうケースが多いのです。チベット密教などでは気功やクンダリーニヨガのようなものが伝わっているようですが、日本の密教にはそこまで教えているところはないようです。

 私の気功の師匠によるとチベット密教では気功や呼吸法などをきっちり修行してから印や真言を習うとのことです。やはり体が出来ていないと修行どころではないと感じた次第です。私の場合は密教の修行に入る前気功の師匠から寒さ対策用に仙道の気功を習いました。それは仙道の道士が山に入る時に厳しい寒さから身を守るための気功です。
 自宅で練習をしてから寝ると体が異常に熱くなるため布団を蹴り飛ばしてしまうほどです。朝になると寒さで目が覚めるというような事を繰り返していました。一回練習すると十時間ほど体の熱が持続します。それで密教修行に入りました。

 私の場合は気功のお陰で霜焼けにもあかぎれにも凍傷にもならず耳も平気でした。密教修行は時間に追われ、ゆっくり気功をやっている時間がありませんので寝る前に布団の中で出来る気功をやって寝ていたのです。布団の中で熱いお湯のような流れが手足の末端まで流れていくような感覚があり、極寒の中でも短時間で気が充実して体の内部が暖まる感じになります。

 修行に入ってから何日か経つと仲間が寒いと言っている時と自分が寒いと感じる事に差があることに気がつきました。私も寒いのですが他の人ほどの寒さではありませんでした。仙道の気功のお蔭で無事に修行が出来ました。