大御神御神衣

年月日

大御神おおみかみと申上ぐる尊称は只だ御一神のみで、畏かれども伊勢内宮の御祭神に坐す。
 祝詞などで、何々の神の前に、御前に、或は広前に、或は大前になど申上ぐるが、大御前おおみまえといふ称辞たたえごとは大御神御一神に限らるることで、それが祝詞の古格であり、宇宙大元神の至高の御顕現に坐す天照大御神と他神とを区別する神界伝承のシキタリであります。

 茲に御付嘱せんとする御神衣の御衣片は、其の伝来の次第は憚る所以あって陳述いたしかねますが、一たびは神界に於て大御神様の御本身に被らせ給ひし御神衣にて、其の全衣はミゴロのたけ丈余にも及びしものと拝察されますが、神仙道本部に将来もたらされし際は、恐らくは然るべき神仙等に分与されし餘片と覚しく、万尺余の短衣片でありましたが、其の餘りにも恐懼すべき神品とて以来龍窟に蔵して雲霧の裡に長歳月を経過しつつ茲に斎主の決断を以て昭和天皇御宇五十二年春季皇霊祭をトして神仙道道士中若干有縁の篤信の士に対し付嘱さるることと相成った次第であります。

※現在は付嘱しておりません。