生霊鎮祭用神殿

年月日

拝啓 予て御申越の生霊鎮祭用神殿に就ては内陣鎮祀神物霊器等の容積配置関係、修法次第等を種々検討の結果、同封写真の如く其様式並に大さを制定し此程試作を了へましたが、社殿寸法はかなりの大さとなり高さ一尺八寸、左右二尺五寸、奥行一尺とし、即ち三尺の床の間に納まり、或は八脚案上や普通の机の上などに納め得る様考慮した次第です。

 然し奉安場所の関係上、高さ、左右奥行等に若干の寸法変更を加へたいとの御希望がありますれば(例ヘば室内の構造上、高さがもう一寸低ければとか、左右がもう二寸短かければとか、奥行がもう五分短ければ安定性がよいといった実情に即した寸法)折返し御申出下さらば御希望通りに製作させます。
 御返示なき際は制定寸法通りにて差支へないものと諒解させていただきます。

○写真の如く社殿中央扉の上(正中線上)に神仙道の道章特に彫刻させました。此道章の深秘とも深秘なる霊的意義に就ては、道誌第三十三号に、道章秘義と首題して清水斎主により其玄義の一端が述べられてありますから御精読を希望します。

○社殿は三社造り様式を採り、三門の扉が各々開閉出来る様になって居りますが、内陣の清祓や清掃等の場合は、左右両端の柱を持ち、上方へ押上げて手前ヘ引くと、前面全部がそっくりはずれるように、嵌込はめこみ式に作らせてありますから御記憶願ひます。

○生霊鎮祭伝所要の神物、霊器、神符霊章等の謹修乃至鍛造は、凡て特殊の内容と段階を持つもので、其一種と雖も極めて複雑なる工程と厳格なる霊約手続を要するもののみで、当事者の犠牲と責任の至大至重なることは、縁ありて斯る霊的立場に就くものとして当然の務めと心得て居りますが、それだけに時間的な御諒承を特にお願ひ致したく存じます。

 従って恐らくは社殿の方が先着することとなりませうが、到着の上はよく之を清めて(先づ清き水にてよく拭ひ、次に忌水いみみず即ち塩水に酒を入れたるものにて拭き清める)時々大祓詞又は天津祝詞を唱へおかれること。

 注意すべきは内陣(殿内)は必ず空座とせられおかれたく、臨時に普通神社の神符守札の類を納めおく等のことは厳に慎まれたし。但し往年本部より「神剣守」を授けられたる士は之を内陣に納めおかるることは吉。

○尚ほ社殿は鉄道便により発送されますから鉄道便の到着駅名を併せて御返示下さい。

神仙道本部

※現在社殿は取り扱っておりません。

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