家祭心得
一、此霊璽は古神道の式法を宗とし、加ふるに神仙道玄秘の祭法たる奏大司命太玄生秘事を以てし、除罪過符の修用によりて生前の罪過を祓い、また神界将来地上絶類の霊宝五岳真形図の感格修法を以て霊格向上をも併修せる御霊代である。
一、申す迄もなき事ながら、霊璽を間封せられる事は霊魂に対する凶逆行為である。若し五色絹より内部を開披する様な事があれば感応の気線にも悪影響を及して極めて不吉である。
一、霊璽は霊舎の内陣(御扉の内)に納めるのであるが、縦に立てて霊璽と押印のある方の手前に、また何々家祖霊とか何某之命とか朱書してある方が向側(奥)になる様に奉安する。又其順序は祖霊を最奧とし、次に帰幽年月の古いものから重ねて新しいものほど手前の方になる様に奉安する。
一列ですまぬ場合即ち二列に亘る場合は向って右側の奥が祖霊(第一図の右列の一)、次が其左側(左列の二)次が右列三、次が左列四といふ順に右左右左と交互に重ねて行くのである。若し三列に亘る場合は中央の列の奥が祖霊(第二図の一)で、次が其右側の列の奥(二)、次が左側の列の奥(三)、次は中央の列の四、次は右列の五、次は左列の六の位置とい順になるのである。
一、霊前の祓料や献饌供物などは神前に準じてよい。即ち扉の真正面には祓料をのせた三方おく。之は左図の如くする。
この内でお水は出来るだけ毎日新しく取替へる方がよいが、神酒、洗米、塩は月に二三回位取替へてよろしい。月例祭や年次祭などには一新すること勿論である。(神酒とお水は蓋をとって献ずること)
次に此の祓料をのせた三方の両側に燈火(蝋燭)を立てて拝礼の間は之を照しておく様にする。但し一燈を忌む。之も祓への意味である。礼拝終らば消しておいてよい。
一、献饌はすべて神前の場合に準じてよいが、霊舎には特に熟饌(火を以て煮たきした物)を供へてよいので、年次祭や月例祭には生前愛好しだ嗜好物を調理して膳部として供へるもよ い。
此の際には必ず「何某の命の為に供へ奉る」とか又た「何某之命を始め・・・・・・達の前に捧げ奉る」由を祈念して献供することが肝要である。
(異境備忘録に、神仙界に入りたる人に食物を送らんと思へば其人の名をよびて供る時は神仙界に居る人の眼前へ其物忽ち現ずるなり。又現世にて供へたる品は調養司と云ふより其供へたる品の替りとて寸分も違はぬ品を渡されて真物を食ふ事あり、とあり。此幽政上の神秘を深く思ふべし)
一、従前度々質問を受ける事であるが、家風とか家族親族間の環境上の事由から急に神式一本に改め難い場合の実際問題であるが、斯る場合は従来の形式は当分其侭に併修して漸を追うて改める様にしてよい。
従って従前の仏式位牌なども急に廃棄せずに其れはそれとして従来の侭に祭りおき(此家祭霊璽を以てする正しい神式祭祀の機縁により其霊が神仙界系統の幽真界に転属するにつれ従前の仏式位牌等は霊的には無意味なものとなってしまふのである)環境の開展とともに適当の時期(年次祭などの節が最も霊威を得る)を以て霊位にも其旨よく祈念して旧牌を浄火(檜の木を燃やした火)を以て炎上すればよい。
◎神式祖霊舎を地方にて誂へると極めて高価につき且つ式法通りのものが作られぬ虞があるので本部にて希望数 を取纏めの上信用ある専門筋をして水位先生御自ら設計の祖霊舎其侭の規模を以て謹作せしめ分与の計画に就き希望の向は至急御申出相成度、製作費は目下の処確定せざるも御帷帳付にて千円乃千五百円内外の見込
※現在は霊璽の謹修はおこなっておりません。
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