峨嵋派符呪(2)

年月日

五雷掌の威力

 私の所では「武闘派の符呪」が多くあり、五雷掌もその内の一つである。ただ単に神様を拝み印を結び呪文を唱え真形図を出して自己満足している単純な物ではない。
 弟子の一人である○君は雷法の修練に熱心であった。彼は峨嵋派符呪の中にある五雷呪訣の「陽五雷」の修練を行なった。それは雷の気を取るのであり、これを行なうのと行なわないのとでは全然その力、道力に差が出る物である。この門派はこの陽五雷の力によって力を得る物であり、すべての符を書いたり呪を唱えたりと、すべての方面に応用が効くのである。
 この雷を取る時は家の外に立つ。そして右手を手のひらを上にして手が水平になる高さまで上げ、そのままで呪文を唱える事三遍して、雷が落ちる、鳴ったとして手の先がすぐにジーンとなる。すぐにその手を握りしめる。以上これだけである。簡単にしてその効果は抜群である。彼はこの陽五雷の修練以外に又五雷神力功の修練を熱心に行なった。

 ある日、彼の身近な人の家庭内でトラブルが起き、彼はその場所に居合わせていた。ギャンブル依存症の息子が父親に金を無心して、父親に手を出そうとして向かって来たので、彼はその息子の右足に向かって左手で打った。するとすぐにその右足はガクーンとなった。声はあげていない。
 「おい、大丈夫か」と言いながら今度は彼の右手で、相手の左足を打った。今度はギャーと悲鳴を上げた。
 計、両手で相手の両足を打ったが、その時は実際に相手の体、足には触れていない、空撃である。そこですぐに息子を救急車で病院に運びレントゲン検査をすると、左足は骨が折れていて、右足は靭帯断裂であった。医者は原因は不明であり、又何時治るのか不明だと言ったとか。
 私は以前に彼にもし打つ場合には頭や胸に当ててはダメで、足に当てればいいだろうと忠告していた。もしもその時彼が相手の頭や胸に空撃し当てていれば恐らく即死していたであろう。

峨嵋派符呪

1.總口訣
 これは又、請師呪と申し、毎日、目が開いた時に總口訣呪を黙念する事三遍、連続して行なう事四十九日、以後は一日・十五日に必ず行なう。これを行なってからいつも夢を見るようになる物である。

2.万病一碗水
 これは治病法であり、水碗に向かって万病一碗呪を念じて符を書くのである。

3.出路平安避鬼法
 家を出る前に、符を手のひらに書きながら唱えるか、又は先に唱えてから符を書く事一遍。

4.浄天地呪
 この作用は環境を浄化したり、不用なる気を清め除く物であり、単独に使用して一つの実用なる法術であり、霊や邪気の干渉・家宅不安等の状況に対して有効なる効用があり。

5.五雷呪訣
 陽五雷の修練であり、一年に三回の雷を取る。一つは立春以後に鳴る春雷であり、二番目は雷が鳴ったとしてドカーンと地面に落ちた時の雷、三番目は冬至前後の雷である。