内家武学・丹功拳(1)

年月日

 中国功夫の真髄は内家拳にあり、その内家拳の根本は内功を修練するのであり、丹田の気を鍛練し、気血を任督の経脈に通じ、経絡に周流し通ずるのであり、筋肉の力を鍛練するのではなく、内気を源とし内勁を発生させ、養生にも用いられ、気血は充満し、筋骨は強健となり、去病延年する。
 これを技撃に使えば一撃で相手を倒し、強敵を屈伏出来るのである。

 内壮とはこれ内家拳の真性なる秘密であり、この内壮の功夫は臓腑の効能を重んじ、人体の機能を改善し、固有の良能を発掘し、気を導いて骨に入れ、練功によって骨が堅くなり髄が満ち、五臓は充実し、気血は通じ、骨節は強くなり、抗打、抗熱、抗寒、抗病、つまりはなぐられても平気で、暑さ寒さにも強く、病気にもかからずで、武術に使えば神力が発生するのであり、ただこのような功夫のみこそが上乗の内家功夫と申せるのである。
 内壮の功夫の修練は精・気・神の話しを講じなければならず、その始めとしては必ず固精であり、精を生じ精を化し、内気を修練し、百脈を打通し、内膜を謄起し、気を納めて骨に入れるのが内家拳であり、特に易骨洗髄の丹道内功を重んじる。
 これを丹家武学と申し、その内功は気を養い血を養い、根本を培養するのであり、これは正宗丹道の修練にも合う物である。
 精・気・神の三宝とある中で、精が第一位であり、精がもしも欠乏すれば、その気も自然と欠乏し、精と気が欠乏すれば自然と神(精神・意識)もふるわなくなり、精神とあるのは精がなくなれば神もなくなる物であり、多くの武術を練習している人達はただその型や刀剣の套路を行っているのに過ぎず、根本的に内功の修練がなく、保精や固精に精を惜しむ等の観念がなく、なんと愚かであろうか。

 精とは人身上で精微な物質で力であり、もしも性行為の回数が多ければ(オナニーをも含む)、忍耐力、免疫力、脳力、体力のすべてに於いて急速に下降し、顔色は蒼白で、やせ衰え、全身に力が入らず、神経衰弱となり、記憶力は欠乏し、食欲不振となる。
 もしも急な慢性病があれば、さらになかなか元には回復しがたい。
 固精養気より始め、人体の三宝の精気神を充実するのであり、これにより人体の全身、五臓六腑、筋骨気血、大脳の精髄は高質量の良性なる変化が発生し、内気が満ちあふれてくれば、全身の経路を打通し、内功より精を練って化して内気とし、五臓六腑、手足全身、大脳のすべては内気の滋養を受け修補増強され、さらに一歩進んで気を練って神と化すれば、人の心神智慧は伸び開展するのである。

 固精で養気すれば筋、骨、皮、膜、髄を転換し、一般的に精血が朽ち損ずれば、風寒湿気に滞っている身体は、転じて気血は両通するようになり、精血は充満し、心と腎は交わり、筋は柔らかく、骨は強くて鉄のような硬さとなり、筋肉は弾性に富み特に柔軟となり、内膜は騰起し、骨髄は堅実となり歯は固くなり、寒冷をも恐れず、全身の脈は通じるようになる。
 さらにその上の段階に到達すれば、内勁は強大であり、拳脚の内勁の力は鉄錐でふるうが如く敵の内臓をつぶし、両足のけりは鉄棍で横に払うが如くになる。
 気血は充満し、精力は旺盛となり、関節は柔らかく、腎精は足り、肝血は旺じ、陽気は流れあふれ、全体は紅潤であり、丹田の火は熱く、二・三日寝なかっても疲労を感じない強健なる身体となるのであり、固精の精華の気の高進なる内功の造詣であり、真正なる内家拳は気血が皆足りている状態であり、筋骨皮膜髄の剛と柔の特性は皆凡人より勝れている物である。
 しかし、これらは一生禁欲せよ、絶対に女性と関係を持ってはならないと申すものではない。
 ある程度に自分に功が出来ていない間はやめておいた方が良いのは勿論の事である。

 例としてあげると、陳さんは七十八才で北京の人であり、一九九八年の五月より陰竅調息・神を凝らして気穴に入れる修練を開始した。
 しばらくして丹田に発熱し、初めて効果が表れ、後にまた性光が現れ、全身がかがやき、丹田の内気は段々と温暖より変じて強い熱となり、只目を閉じて静に入れば全身が発熱し、練功する事二年にして初めて胎息が現れた。
 口鼻の呼吸がなくなり、それは臍で呼吸しだし、自ずと吐き自ずと吸うのであり、吸う事多くして吐くことは少なく、しかし呼吸が荒れる事はなく、ある時に一回吸ってから、吐こうと思っても吐けなく、反して継続して強力なる吸気であり、気が全身の上下、内臓関節に昇降し、順調に流注していた。

 二〇〇一年六月三日の後、六根が震動して下丹田が温熱より沸騰する位になり、確かに古丹経の述べる所の玄関が開いた時に真陽が発動し、丹田が火で燃え、両腎は煎じた湯のようであり、熱流は大海にそそぎ流れわたるようであり、各種の疾病は次々に除かれ、体質は変わり功中もこれより雑念が生ぜず、すぐに無念無想に入られ、胎息の現象が出現した。

 二〇〇五年に気が足り神が旺じ、馬陰蔵相となり陽物は童子の如くに縮小し、睾丸が腹に入り再び遣精する事なく、昼は仕事をし夜は子の時に練功をし、常に寅の時に陽物はぬきんでてそして縮まるのであり、ある時もまた性生活かおるも、しかし交わっても洩らさずして精が漏れる事はなかった。

 内家武学・丹功拳は五秘である還精補脳法、鎖陽秘法、添油秘術、丹田按摩法、腎関按摩術が五秘養命秘術全法であり、秘伝の站椿の馬歩功の以上である。

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