灘公教

年月日

灘公たんこう教とは

 灘公教(または端公教とも称する)は中国でも特に古い門派であり、これより約三百年してから中国では名だたる梅山教が分かれて出来た物であると申し、この灘公教は武壇・文壇の二種類があった。武壇とは仮面をつけて儀式を行なう物であり、日本のナマハゲ等の仮面をつけて行なう儀式はこの灘公教より日本に入って来た物であり、西安、つまり昔の唐の時代、弘法大師が長安(西安)に行った時にはこの灘公教が盛んに行なわれていた物である。

 上古の時期、人と神とはまじり合って生活しており、通天教主はせつ教を創立した。門徒は大部分がこれ仙・神の類いであり、人の出来ない力を具有していた。最も著名なるのは万仙陣であり、これは一つの伝説、或いは神話であるが、時空の変化、時間の力の場の変化が加速的となり人類の生存に適応しだし、地球の時間が早くなり、仙・神はすでに地球の生存に適応出来なくなった。
 それで現界より幽の世界にと移り住んだ。後になって巫が出てきて、巫とは陰陽の両界に通ずる人であり、当然彼等はそれぞれの力を具有していたり今日で申す所の超能力であり、仙・神の記憶をとどめ置き、同時に又上古の時期の仙・神が使用した所の法術をも保留した。この門派は上清霊宝天尊の法壇であり、通天教主を祖師とする物であり、源は巫山山脉と大巴山脉の深い所に発し、代々に渡り受け継がれ、口伝で以て伝授されてきた。

 上世紀の初めに師祖たちは陝南(陝西省の南側)に移り住み、奏嶺山脈に根づき、山岳地帯の百姓の為に治病除邪し、災難を鎮め厄難を解き、神霊の守護を祈請し、ずっと山の中で暮らしてきた。巫山のわが門派はこの様に連綿として延続でき、十分に原始的なる法術をを保留していた。日本の大正時代には盛んに行われており、山地であるけども、法師とか見られたし、文壇・式壇も盛んであった。
 中華人民共和国の共産国となってから多くの政治変動を経歴し、後に文化大革命に出会い封建迷信のレッテルをきせられ、消滅する程の大打撃をこうむった。文字が記載されてある類いの物はすべて焼かれ、道具・法具類もすべて焼かれてしまい、法師とか芸人とかは皆批判対象であり、首に罪状を書いたプラカードをつけられ、市中引き回しの刑にかけられた。しかし神霊の記憶はとこしえに消滅せず、以前の人達は無数の災難を経歴するも、神霊の記憶を腹の中にしまい込んだ。
 改革解放後に再びこの門派は息を吹き返す事が出来、ロウソク・線香に再び火をともする事が出来るようになった次第である。文革の時代では中国では数多くの貴重なる物が地上から消滅してしまい、現在でもその尾を引く。またこの武壇の場合には一人で行なう物ではなくて数人で行なう物であり、それに仮面をつけて行なう必要があり、現在ではこの仮面を作れる人がいなく、この武壇は絶えてしまっている。

 灘公教は発展中にて原始の遺跡を保留しているが、門派にこだわらず儒、釈、道(孔子、老君、佛)の三家の内容を取り入れ、主要的にお祭りするのは玉皇、三清、観音、釈迦、孔雀明王、燃灯達磨、孔子薬王、三元四御、五方五老、六曜七星、真武雷祖、霊官功曹、財神竈君、城隍土地、五路五しょう、梅山雪山、等等である。
 この灘公教は非常に印を結ぶ事が多い。

灘公教の壇

 これは黄紙、赤紙に御神位を書いた物であり、上壇と下壇とに別れ、上壇は符形式の物を書き、その両脇にはそれぞれの色の八卦の対聯を書き、上壇と下壇の中間には横に四文字を書き、この両横にはそれぞれ二文字を書き、下壇には御神名を書く物である。一枚の紙で出来ている物ではない。これはダイソーで木製ポスターフレーム、サイズ五一五×三六四mm、四百円で売っている額が使える物です。

修練法

<修練法1>

 これは容器の中に水を入れて、約二十一種類の符を書きながら、それぞれの呪文を唱えて行く。この呪文は約十五種類あり。そして排訣の呪文を唱えて小金刀・大金刀・日月二光・三元将軍・四元栲枷こうか五路猖ごろしょう・六丁六甲・七星将軍・八大金鋼・九天玄女・四大雷神・広成子飜天印こうせいしほんてんいん・翻天印の以上の印を容器の水の上で組む。一番良いのは朝晩行ない、これを四十九日間行ない、そしてこの霊水を呑む。
 この水法はこの通天教の門派の基礎修練であり、この霊水は自分の霊力を増し、神に通じ、運を旺じ、不浄の気をはらい清める等の効果があって、四十九日が過ぎてからは、同じように容器に水を入れ、符を書きながら呪文を唱えてゆき、そしてそれぞれの印を組んでゆき、この水を人に呑ませても良いのであり、これはただの一回でも効果あり。

<修練法2>

請神
 請神呪、詣神總呪

清浄水の作り形
 壇を清め汚れを除き、壇場及び家宅の清潔を保持し、邪気及び不良の気の干渉するのを阻止する。

雷法・三法
1.雷法大法
 これは符、呪、訣が一体と成って防身、護身に用いて、外邪の攻撃を阻止して、外邪の侵入を駆除し滅する。
 陰五雷、陽五雷、五雷印、翻天印の印を組んで行なう。
2.雷火拷召
 これは一種の精神がボーッとしていたり、精神が異状なる者に対してのその隠れた憑き者に対してのしゃべらせる方法である。
3.雷火捉法
 これは五雷印(雷神印)、双五雷印を組んで行なう。

蔵身法
 自身を保護し、作法中に不良なる気の干渉を防ぐ。

銅箍鉄箍化解法
 三種類の化法で、悪瘡、腫毒、腫瘤等をなくす。
 銅箍鉄箍の印を組み、三種類の化瘡呪を唱え、雪山呪二種類、泥山呪を唱えて行なう。

収、埋、圧、釘四法
 主要的に口舌の是非、盗賊小人、邪気急性伝染病、裁判ざた、鬪法や邪法師の術を解く。鋼板訣、鉄板訣、太山訣の印を組んで行なう物であり、自分で行なう場合でももしも夜の夢に悪人に会ったり、或いは不順な感応があったり、周囲に悪いことが起こったりする場合にも、以上の方法を使って収める事が出来る。

吉星高照
 符、呪、訣が一体となり、鎮宅や邪を除き魔をくだし、凶星をしりぞかせ、吉星が守り、平安が保たれ福が降り、財を求め仕事を求めたり、人生の運勢を改変させる。水碗の中に符を書き、そして呪文を唱えながら斗雷訣、北斗訣、紫微訣、降魔掌の印を組んで行なう。

<修練法3>

吉星高照
 斗雷訣・北斗訣、紫微・降魔掌の結び方

法水の作り方

安神拝位法
 大金刀・小金刀・日月二光・長条短登・七号蓮花・虎頭訣・龍頭拐杖・花扇・金木水火土の以上の印の結び方

造符執燭入魂

ポエ二十七種類の意味

霊官降臨
 霊官雷印、霊官鞭印、三五火車、王霊官印の結び方

玉皇心印
 玉皇印・朝天印・合同心印・消災降福訣の結び方)

<修練法4>

招兵・放兵

採九洲
 本壇独特の兵馬を招き、兵馬を放つ法事であり、九洲罡は多くの法事に多様される。
 採九洲第一盤・採九洲第二盤・採九洲第三盤、丁字罡、以上四種類の罡を踏む方法である。